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植物のパワー

植物のパワーって?

植物のもつ栄養素は元気のもと

植物には私たちのカラダを元気にしてくれるちからが豊富に含まれています。そのちからは植物栄養素と呼ばれています。元気の基本は、食事(栄養)、睡眠(休養)、運動といわれます。その3本柱を大きく支える元気のもと、栄養素とはどんなものをさすのでしょうか。

炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質は3大栄養素(三大熱源)と呼ばれ、生きていくためのエネルギーの源となり、私たちが生きていくために欠かせないものです。これらに、カラダの調子を整えるためのビタミン、ミネラルを加えたものを5大栄養素といいます。それに以前は効能がないとされていた食物繊維も、今ではカラダに不可欠なことがわかり、栄養素の一つとして加わるようになりました。

そして今、注目されているのが、“ファイトケミカル”(植物由来の化学物質)です(図1)。これは野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質です。抗酸化力があり、健康維持に大きく役立つのではないかと期待され、研究が進んでいます。

図1 重要さとともに増えてきた栄養素

いろいろな宿物にカラダを守るちからがいっぱい

普段から口にしている食べ物には、ヒトのカラダによい影響を与えてくれる成分が、含まれています。なかでも野菜、果物、ハーブ、香辛料などの植物に含まれる成分にはさまざまな働きがあり、さらなる解明に期待が集まっています。どんな植物にどんなちからがあるのでしょうか。

ニンニク

スタミナメニューの定番で使われるニンニクにはさまざまのスルフイド類が含まれています。酢や油に漬け込んで熟成させると、これらがさらに変化してパワーアップするという特徴があります。

キャベツ

淡色野菜であるキャベツには、胃酸の過剰な分泌を抑え、胃粘膜を修復する働きのあるビタミンUが含まれています。芯や外葉には、コラーゲンの生成に役立ち抗酸化力のあるビタミンCや、血液凝固因子や骨形成促進にも関わるビタミンKも多く含まれています。

大豆

大豆は良質なタンパク質やイソフラボン、レシチン、ビタミンE、食物繊維も摂れるすぐれもの。
動脈硬化を防いで、血管の若さを保つのに役立ちます。また、加工によって消化吸収率がよくなったり、発酵して納豆になるとビタミンKなども増えます。

ショウガ

食材としてはもちろん、昔から生薬として風邪の民間療法にも利用されてきました。ジンゲロールやジンゲロンが含まれ、食欲を増進させたり、健胃、カラダを温めるはたらきがあります。

甘草

甘草にはアジア・ヨーロッパに広く分布するマメ科の植物で、名前の通り独特の強い甘みがあります。主成分のグリチルリチンは、痛みを和らげ解毒作用があるとされ、古くから漢方で使われています。また、醤油など調味料の味付けにも使われています。

ニンジン

カロテンという名前は、もともとニンジン(Carrot)の黄色色素からきています。ニンジンには、α‐カロテンが多く含まれていて、油脂にとけやすいという性質があり、食べると体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康を保ったり、目の「暗順応」と呼ばれる機能に関係しています。

タマネギ

独特の辛み成分で刺激臭のもとは、イオウ化合物で、にんにくやネギと同じ成分です。また玉ネギにはフラボノイドの一種で抗酸化作用のあるケルセチンや腸内のビフィズス菌をはじめとする善玉菌の働きを助けるオリゴ糖も含まれています。

ピーマン

ピーマンは、カロテンやビタミンCを含み、組織がしっかりしているので、調理による栄養の消失が少ないのが特徴です。緑ピーマンのクロロフィル、赤ピーマンのカプサンチンには、ともに抗酸化作用があります。

トマト

トマトに豊富に含まれる赤い色素の“リコピン”は、カロテノイドの一種で、高い抗酸化力をもちます。また、ビタミンCや塩分を排出し、高血圧予防に役立つカリウムや水溶性の食物繊維のペクチンを含むのも特徴です。完熟したとき栄養素が最も多くなるので、赤いトマトを選ぶのがコツです。

キノコ類

キノコ類に含まれるのが“β-グルカン”。不溶性食物繊維の一種で免疫力を高めたり、血糖値やコレステロール、血圧の上昇を抑えたり、便秘の予防に役立つなどといわれています。

海藻類

わかめ、もずく、昆布などの海藻類に含まれるネバネバ成分の“フコイダン”は、粘性多糖体の一種で、なまこなどにも含まれています。免疫力を高めたりコレステロール低下など生活習慣病の予防にも役立つといわれています。

シナモン

香辛料として有名ですが、桂皮(けいひ)と呼ばれ漢方薬としても利用されています。シンナムアルデヒド、オイゲノールなどの芳香成分が含まれ、健胃作用や体をあたためる作用があるといわれています。

フェヌグリーク

カレーに含まれる代表的な香辛料。古代エジプトやインドでも古くから用いられていて血糖値の上昇を穏やかにするはたらきがあるといわれています。

図2 がん予防のためのピラミッド型食物リスト デザイナーフーズ・リスト

ピラミッドの上部にある食物が、より免疫力を上げる効果が高く、生活習慣病やがんの予防効果が高いといわれています。緑黄色野菜、淡色野菜など、さまざまな食物が分布されています。